平成27年7月吉日
第5回日本リハビリテーション栄養研究会学術集会に添えて
第5回日本リハビリテーション栄養研究会学術集会
大会長 助金 淳
(医療法人信愛会日比野病院診療技術部リハビリテーション科主任 作業療法士)
謹啓
初夏の候、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。第5回日本リハビリテーション栄養学術集会を11月28日(土)に広島で開催するにあたりご挨拶申し上げます。
第5回学術集会のテーマを「『食べたい』を支える」としました。人々の「生きること」をICFで評価し、「適切でしっかりした栄養管理を通して生きることを支える」を目指すリハ栄養にとって、対象者の「食べたい」気持ちは、その積極的なパワーの源であり、まさに「生きることの根幹」をなすものであることを、現場にいるとひしひしと感じてきます。
だからこそ、この力が衰えてしまわないよう、私たちは支えることを職務として、対象者の傍らに立ち、この「食べたい」を支えたい、これがこのテーマに託したメッセージです。
そこで、演題発表では、臨床現場で「食べたい」を支援する本研究会を代表する多職種のスタッフに指定演題としてそれぞれの立場で報告していただきます。一般演題では臨床経験5年未満の皆さんと、5年以上の皆さんのリハ栄養に関する自由応募とします。これらはすべてフロアでのディスカッションを中心としたポスター発表にこだわって、「顔を突き合わせた議論を!!」期待します。発表者のみならず、参加者の皆さんにも、しっかりと議論の輪に入っていただき、ポスター発表の醍醐味を味わっていただけたらと思っています。その中から特に優秀な発表には5年未満の方には奨励賞を、ベテランには優秀賞を設けたいと思います。皆さん奮ってご応募ください。
ワークショップは、「食べたい」を支援する実践体験として、NPO法人口から食べる幸せを守る会スタッフによるハンズオンセミナーを企画しました。
特別講演の講師には特別な思いでお願いをしました。特別講演①には、「NPO法人口から食べる幸せを守る会」を立ち上げ、全国に「口から食べる」の実践の輪を広げておられる小山珠美先生、特別講演②には日本静脈経腸栄養学会の理事長として、“すべては対象者のために(All for Patients!)”を掲げて世界の栄養療法を牽引し続けていらっしゃる東口髙志先生をお招きする事が出来ました。
また教育として、模型を通じて「飲み込む」メカニズムを解説する実践をされている広島大学大学院医歯薬保健学口腔保健学教授 里田 隆博 先生をお招きし、意外と見ることのできていなかった「飲み込む」姿を分かりやすく解説していただくことにしました。
いま会員数4,000名を超す団体となった「日本リハビリテーション栄養研究会」ですが、基本から実践、率直な意見交換を味わっていただける大会にしたいと思っています。
全国からの多数の参加をお待ちします。
謹白